世界遺産マイスター K です。

 私は、2017年3月末日現在110の世界遺産を訪問済みですが、いままで訪問した世界遺産の中でオススメの世界遺産を紹介したいと思います。今回オススメする世界遺産は、カンボジア王国の「アンコール遺跡群」(Angkor) です。

 アンコール遺跡群は、アンコール王朝のスールヤヴァルマン2世が建設を開始した「アンコール・ワット」や、1181年に王位に就いたジャヤヴァルマン7世が着工した「アンコール・トム」に代表される都市遺跡です。

 アンコール遺跡群は、1860年にフランスの博物学者アンリ・ムオによって発見されたことで注目を集めましたが、1970年代にカンボジア内戦が始まると、アンコール遺跡群も破壊や崩壊の危機にさらされ、停戦翌年の1992年に世界遺産登録と同時に、危機遺産リストにも登録されました。その後、日本などによる修復支援や保存作業が行われ、2004年に危機遺産リストから脱しました。 

 アンコール遺跡群は、「世界遺産条約履行のための作業指針」で示されている登録基準の中で、登録基準(i)(ii)(iii)(iv)に合致しているとして「文化遺産」として登録されました。

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【参考】世界遺産の登録基準
 (i)人間の創造的才能を表す傑作である。  
(ii)建築、科学技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展に重要な影響を与えた、ある期間にわたる価値感の交流又はある文化圏内での価値観の交流を示すものである。 
(iii)現存するか消滅しているかにかかわらず、ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存在(少なくとも希有な存在)である。 
(iv)歴史上の重要な段階を物語る建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。 

 私は、2014年2月24日から27日にかけて、アンコール遺跡群を訪問しましたが、以下では、アンコール遺跡群のオススメスポットをいくつか紹介したいと思います。なお、以下の写真も、実際に私が撮影したものです。

1.  アンコール・ワット (Angkor Wat)

(1) 定番中の定番「アンコールワットの朝日」(Sunrise)
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  • サンライズを鑑賞する定番中の定番である「アンコール・ワットの西参道」からのサンライズです。
  • 朝日が昇りきって周辺が明るくなったところで戻る人が少なくありませんでしたが、その後からが「本番」でした。中央塔と朝日が重なる以上の写真のような光景を目の当たりにすることができました。
  • 近くにいた学生風の若い日本人が「やばい!やばい!」と何度も絶叫していたのはちょっと興ざめでした(気持ちはわかりますが・・・・・)が、中央塔と朝日が重なる瞬間の光景は、大変幻想的でした。
(2) 西参道正面から見たアンコール・ワットの景色
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  • 西参道正面からアンコール・ワットまでの参道から見た景色は、大変楽しむことができます。
  • 参道を進むにつれて、中央に位置する3つの尖塔(正確には5つあります)が、あるときは見え、あるときは隠れて見えなくなります。
  • アンコール・ワットの建物の配置と、各々の建物の高さによる視覚表現の変化については、明らかに見せるための工夫と、見せないための工夫が随所になされているわけであるが、とりわけ、「作為的に見せない」というアンコール・ワットの建築手法には、大変興味を惹かれました。
(3) 第一回廊
  • 西面) 西面北側ではインド古代の叙事詩『ラーマーヤナ』、西面南側ではインド古代の叙事詩『マハーバーラタ』が描かれています。
  • 南面) 南面西側は「スールヤヴァルマン2世の行軍」、南面東側は「天国と地獄」が詳細に描写されています。
  • 東面) 東面南側は「乳海攪拌」、東面北側は「ヴィシュヌ神と阿修羅の戦い」が描かれています。
  • 北面) 北面東側は「クリシュナとバーナ(阿修羅)との戦い」、北面西側は「アムリタを巡る神々の戦い」が描かれています。
  • 個人的には、やはり「天国と地獄」の場面、とりわけ、おそらく私が行くことになるであろう「地獄の世界」が気になりました。 
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  • 左側) 『ラーマーヤナ』のラーマ王子が加勢するハヌマーンのサル軍と魔王ラーヴァナが率いる悪魔軍との戦い
  • 中央) ハヌマーン軍に対する、20本の腕と10の頭を持つ魔王ラーヴァナ
  • 右側) 『マナーバーラタ』の戦闘場面
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  • 左側) 壁面の左側から進軍するのがカウラヴァ軍で、右側から進軍するのがパーンダバ軍。この両者が激突する場面
  • 中央) 真ん中に座っているのがスールヤヴァルマン二世
  • 右側) シャム(タイ)の傭兵
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  • 左側) 南面東側の「天国と地獄」です。三段に分割して描かれていて、上段から「極楽界」、中段が「裁定を待つ者の世界」、下段が「地獄」が描かれています。
  • 中央) 閻魔大王「ヤマ」。18本の手に剣を持ち、水牛に乗っている。
  • 右側) 地獄に落とされる人たち。下段の地獄では、逆さづりにされた人が棍棒で撃たれている。
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  • 左側) 閻魔大王が手に持つ剣を突き付けて判決を下す場面
  • 中央) 「乳海攪拌」(ヴィシュヌ神の化身である大亀(ク-ルマ)の背に乗った大マンダラ山を、両サイドから神々と阿修羅(神に対する悪神)が大蛇(ヴァースチ)の胴体を綱として引き合う、カンボジアの創世神話)の中心場面。大マンダラ山の上で指揮をとるヴィシュヌ神。
  • 右側)聖鳥ハンサに乗るブラフマー神
(4) アンコール・ワットのサンセット
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2. アンコール・トム周辺遺跡群
(1) バイヨン (Bayon) 
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  • 第二層のテラスでは、3つの菩薩の顔が並んで見えます。
 アンコール・ワットと同様、第一回廊の壁面はとても楽しむことができます。
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  • 左側) チャンパとの戦いのへの行軍の様子
  • 中央) 行軍の公法の食糧運搬部隊
  • 右側) 生贄にされた水牛
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  • 左側) 戦いの勝利を祝う凱旋パーティーのための調理風景
  • 中央) 狩りの様子(トラに襲われた人)
  • 右側) 曲芸
(2) プリア・カン (Preah Khan)
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(3) タ・ソム (Ta Som)
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(4) タ・プローム (Ta Prohm)
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  • 左側) 東門の木
  • 中央) 血管のように絡まる木
  • 右側) もっとも有名な巨木木
  • なお、以上のような光景は、日本人を含めた東洋人の心を強く打つそうです。
3. 郊外のアンコール遺跡群
 バンテアイ・スレイなど郊外の遺跡に行くという場合、トゥクトゥクではちょっと辛い(車の方がいい)というガイドブックもありますが、トゥクトゥクで十分だと思います。なお、トゥクトゥクはホテルで手配してもらいました。流れのトゥクトゥクを利用すると、いろいろとトラブルもあると聞きますが、私は、3日とも気分よく利用できました。

(1) バンテアイ・スレイ (Banteay Srei)
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(2) ロリュオス遺跡群
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  • 左側)ロレイ(Lolei)
  • 中央)プリア・コー(Preah Ko)
  • 右側)バコン(Bakong)
4. アンコール国立博物館 (Angkor National Museum)
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  • 日本語のヘッドホン音声ガイドもあります。
  • ギャラリーA クメール文明 「クメール帝国の話の起源」
  • ギャラリーB 宗教と信条 「クメールの信条の反映」
  • ギャラリーC 偉大なクメール王 「偉大な発明者」
  • ギャラリーD アンコール・ワット 「地上の楽園」
  • ギャラリーE アンコール・トム 「霊の殿堂」
  • ギャラリーF 岩からの話 「過去の証拠」
  • ギャラリーG 古代の衣装 「アプサラの魅力」
  • とても充実していて、きちんと鑑賞すれば2時間以上かかると思います。オススメです。
5. バイヨン (Bayon)(カンボジアレストラン)

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  • カンボジアの伝統芸能である「スバエク・トーイ」(影絵芝居)が毎日上映されています。
  • もちろん、クメール語はまったくわかりませんが、影絵を見るだけでも楽しむことができます。
  • なお、言葉は、その場で(影絵の下のところの人たち)話をしていました。

 私は、カンボジアだけを観光しましたが、隣国のベトナムやタイも一緒に観光すべきだったと後悔しています。みなさんは、ぜひ隣国のベトナムやタイも、ぜひ一緒に観光してみてください。

 カンボジアの食事ですが、日本人の口にはとても合うと思います。とてもおいしかったと思います。とりわけ、カンボジアでは、鍋の文化もあるようで、個人的には、鍋料理が充実していて、大変助かりました。

 一方、じめじめとした「暑さ」は半端ないものがありました。いつも通りジーパンで通しましたが、ジーパン以外の方がよかったです。

 帰りのシェムリアップからハノイまでの飛行機ですが、私の知る限り、飛行機の乗客は韓国人ばかりで、日本人は私1人だけだったように思います。とても居づらいものがありました。ネットで予約すると、このような事態も起こりうるということを実感しました。


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