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 2009年8月18日から19日にかけまして、フランスの世界遺産「モン・サン=ミシェルとその湾」(Mont Saint-Michel and its Bay) を訪問してきました。

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モン・サン=ミシェル (Mont Saint-Michel) とは?

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 モン・サン=ミシェル  (Mont Saint-Michel) は、フランス西海岸、モン・サン=ミシェル湾上に浮かぶ小島で、その上にそびえる修道院も同じ名が付けられています。なお、モン・サン=ミシェルとは、フランス語で「聖ミカエルの山」という意味です。

 伝説によると、708年に、この地に住んでいた司教オベールの夢に大天使ミカエルが現れ「この岩山に聖堂を建てよ」とのお告げを受けた、この地に聖堂を作ったのが始まりとされています。そして、オベールが聖堂を建てると、岩山は一夜にして島と化したそうです。

 10世紀末になると、ノルマンディー公リシャール1世が、この岩山にベネディクト会の修道院を建設し、その後、増改築を重ねて13世紀にはほぼ現在のような形になりました。そのため、モン・サン=ミシェルは、中世以来、カトリックの聖地として多くの巡礼者を集めてきました。

 しかし、14世紀の百年戦争では、イングランド軍が近くの無人島トンブレンヌを占領し、モン・サン=ミシェルに迫ったため、修道院は閉鎖されて城壁や塔が築かれ、修道院建築と要塞が融合した現在の形が形成されました。

 16世紀の宗教戦争の際も、旧教徒軍がモン・サン=ミシェルに立てこもり、新教徒軍の攻勢をしのぎました。しかし、16世紀以降は、次第に修道院は衰退していきました。

 18世紀のフランス革命の際に修道院は廃止され、1863年まで国の監獄として使用され、その後荒廃していましたが、1865年に再び修道院として復元され、ミサが行われるようになりました。

 1877年には対岸との間に地続きの道路が作られ、潮の干満に関係なく島へと渡れるようになりました。しかし、これによって潮流をせき止めることとなり、急速な陸地化が島の周囲で進行し、島の間際まで潮がくることは滅多になくなってしまいました。そこで、かつての姿を取り戻すべく、2009年には地続きの道路が取り壊され、2014年に新たな橋が完成しました。

 私は、この新しい橋が完成する前の2009年8月に訪問しました。

 モン・サン=ミシェルは、「モン・サン=ミシェルとその湾」(Mont Saint-Michel and its Bay) として、1979年にユネスコの世界遺産 (文化遺産) に登録されたほか、1994年10月にはラムサール条約の登録地にもなりました。

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モン・サン=ミシェル(Mont Saint-Michel)への行き方

 モン・サン=ミシェルへは、パリからの日帰りバスツアーで訪れる旅行者が多いようですが、個人でモン・サン=ミシェルへ行くこともできます。

 個人でモン・サン=ミシェルへ行くという場合、パリのモンパルナス駅 (Montparnasse) からレンヌ駅 (Rennes) まで、フランス高速鉄道 TGV で約3時間移動し、そこからモン・サン=ミシェル行きのバスに乗り換えて、さらに1時間半ほどで目的地に到着することができます。

 私も、以上のルートで、TGV とバスを乗り継いで、パリからモン・サン=ミシェルを往復しました。





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モン・サン=ミシェル大通り (La Grande Rue)

 百年戦争の名残を留める堅固な城壁を仰ぎ見て、唯一の入り口である「前哨門」をくぐり、「王の門」を抜けると、修道院までの大通り、グランド・リュ (La Grande Rue) が現れます。大通りの両側には、19世紀前半以降に建てられた土産物屋やホテル、レストランが並んでいます。
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モン・サン=ミシェルの修道院

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 以下の写真は、修道院の最上階にある中庭と回廊です。修道士たちの瞑想の場であった回廊は、約220本の円柱や繊細な彫刻が施されたアーチからなり、優美なゴシック様式を今に伝えています。
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 以下の写真は「騎士の部屋」です。
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モン・サン=ミシェルの名物巨大オムレツで有名な「ラ・メール・プラール」

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 モン・サン=ミシェルには、モン・サン=ミシェルの名物巨大オムレツで有名な「ラ・メール・プラール」(La Mère Poulard) というお店があります。オムレツ作りの実演を外から眺めることができます (2枚目の写真)。

 モン・サン=ミシェルの名物巨大オムレツは、19世紀半ば、島にやってくる巡礼者のために、栄養とボリュームたっぷりの食事を食べさせたいと考えたプラールおばさんが作ったのが始まりとされています。

 ラ・メール・プラールの巨大オムレツの味ですが、正直なところ「あまり美味しくない」というのが私の率直な感想です。ただし、「お世辞にも美味しいとは言えない」ということは事前に耳にしていたため、特に驚きはなく、「本当に美味しくないんだ」と再確認したという次第です。

 なお、以前は、ラ・メール・プラールのふわふわオムレツは日本でも楽しむことができました。具体的には、東京駅と有楽町駅の間、東京国際フォーラム内にあったのですが、残念ながら、2021年2月14日に閉店となってしまったようです (2023年2月8日追記)。

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モン・サン=ミシェルの全景 (昼間の写真)

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 以上は、モン・サン=ミッシェルから対岸のホテルまで行く途中に撮影した昼間のモン・サン=ミシェルの全景写真です。

 なお、前述のように、私がモン・サン=ミシェルを訪問したのは、地続きの道路が取り壊される前の2009年8月であり、2014年に新たな橋が完成した現在とは見える風景がかなり異なっていると思います。以上の写真は、新しい橋ができる前の地続きであったときに撮影したものですので、ご注意ください。

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モン・サン=ミシェルの全景 (サンセットの写真)

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 以上の写真は、夕暮れ時から日が沈むまでのモン・サン・ミッシェルの全景を撮影した写真です。

 昼間にモン・サン=ミシェルの全景写真を撮影しているときに「どこでサンセットの写真を撮影しようか」と考えながら撮影していたわけですが、そのときに「ここでサンセットの写真を撮影しよう」と決めていた場所で撮影しました。

 なお、同じ場所でサンセットを撮影している別の方もいましたので、いいポイントで撮影できたのではないかと思いますが、如何せん、安物のデジカメで撮影したため、今一つの写真しか撮影できませんでした。

 ちなみに、同じ場所で撮影していた方は、高級なカメラで撮影していたのですが、私があまりいい写真が撮れなかったことに対して、悲しいことに、この方に軽く慰められてしまいました。

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モン・サン=ミシェルの全景 (朝の写真)

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 以上の写真は、宿泊したホテルからモン・サン=ミシェルへ行く途中、朝のときに撮影したモン・サン=ミシェルの全景写真です。なお、いい感じで羊が出迎えてくれました。

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モン・サン=ミシェルを訪問するという場合、パリから日帰りではなく、現地で宿泊してサンセットを楽しむのがオススメ!!

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 モン・サン=ミシェルへは、パリから日帰りで訪問することもできますが、断然、現地で宿泊して、サンセットを楽しむことをオススメします。

 ちなみに、私は、モン・サン・ミシェルの対岸にある「ル ルレ サン ミッシェル」(Le Relais Saint-Michel) というホテルに宿泊しました (以下の写真) が、地続きであったときの話ですので、今は、対岸にあるホテルに宿泊するのは難しい (気軽に歩いてホテルまで行くことができない) かもしれませんので、ご注意ください。
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 私がモン・サン=ミシェルを訪問したのは、地続きの道路が取り壊される前の2009年8月であり、2014年に新たな橋が完成した現在とは見える風景がかなり異なっていると思います。そのため、死ぬ前にもう一度、地続きではない姿を拝みに、モン・サン=ミシェルを再訪できればと考えているところです。

Best wishes to you !!


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