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 2011年3月28日は、バカカル (Bacalar) からカンクン (Cancun) に移動したのですが、その道中で、トゥルム遺跡 (Tulum) を訪問してきました。

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トゥルム遺跡 (Tulum) とは?

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 トゥルム遺跡 (Tulum; ユカテク語では Tulu'um) は、マヤ文明末期に栄えた城壁都市の遺跡です。メキシコのカリブ海に面したユカタン半島東海岸のキンタナ・ロー州 (Estado de Quintana Roo) に位置しています。

 トゥルムという言葉は、ユカテコ語で「フェンス」「壁」または「溝」を意味する言葉です。実際、トゥルム遺跡は、三方を城壁に囲まれた城塞都市としての面影を残しています。

 トゥルムは、マヤ人によって造られ、居住された、マヤ文明における最後の都市の1つです。トゥルムは、13世紀から15世紀の間に繁栄し、スペイン人がメキシコを占領し始めた後も、およそ70年間を生き延びました。このトゥルムの町は、推定で1000から1600の人口を有していたようです。

 トゥルムは、16世紀前半にスペイン人と接触するまで繁栄を続けていたようですが、スペインの移民によって持ち込まれた感染症が原因で、16世紀末までには完全に放棄されたようです。

 トゥルムには「エスカスティージョ (中央神殿)」「フレスコ画の宮殿」「降臨する神の神殿」と呼ばれる興味を引く3つの主要な建造物があります。以下では、これらの建造物を中心に、トゥルム遺跡についてご紹介いたします。

【参考文献】
 地球の歩き方編集室『地球の歩き方 メキシコ '11〜12』(ダイヤモンド社、2010年)


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エスカスティージョ (中央神殿) (El Castillo)

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  • エスカスティージョ (El Castillo) とは「城」の意味です。
  • トゥルム遺跡の中ではもっとも高い建造物で、海を見下ろす切り立った断崖の上に建っています。
  • 階段の上にある神殿入り口の柱には、チチェン・イッツァ同様、蛇のモチーフが刻まれており、トルテカ文明の影響を受けたことが伺えます。
  • マヤ文明の神殿は、古い建物の上に新しい神殿を構築していくという特徴があり、この神殿も同様の手法が取られています。そのため、現在残っているこの神殿の内部には、2つの時代の神殿が眠っているようです。

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フレスコ画の神殿 (Templo de las Pinturas)

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  • 15世紀前半に3段階に分けられて建てられた2階建ての神殿です。
  • 降臨する神や仮面のレリーフなどの壁画の装飾は、トゥルム遺跡の中で最大の見どころの1つとされています。
  • 3層にわたって描かれた壁画は、死者の住む地下世界、生者の暮らす中間世界、創造神と雨の神チャックが住む天の世界という3つの領域に分かれています。
  • もっとも、訪問客は宮殿内部に入る事が許されていませんので、これらの壁画の写真もありません。

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降臨する神の神殿 (Templo del Dios Descendente)

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  • エスカスティージョの北側にある小さな神殿です。
  • 入り口の上部に「天から降臨する神」を彷彿とさせるレリーフがある (2枚目の写真) ため、「降臨する神の神殿」という名前となったそうです。

風の神殿 (Templo del Dios del Viento)

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  • 浜を守る「風の神殿」です。

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カリブ海に面したトゥルム遺跡は、ロケーション抜群で景色も最高!!

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 トゥルム遺跡は、カリブ海を望む断崖にたたずむ遺跡であり、青いカリブ海とマヤ遺跡とが絶妙に織りなす光景はとても素晴らしいものがあるように思います。

 残念ながら、私がトゥルム遺跡を訪問したときはあいにくの天候でしたが、おそらく天候に恵まれた時にトゥルム遺跡を訪問するのであれば、素晴らしい絶景を拝むことができるのであろうと容易に想像できます。

 また、トゥルム遺跡は、世界的なメキシコの観光地であるカンクンから130kmほど南にあるマヤ文明の遺跡ですので、カンクンからアクセスしやすい場所に位置しています。カンクンに滞在する機会に恵まれた際には、ぜひトゥルム遺跡にも足を運んでみてください。

【参考文献】
 地球の歩き方編集室『地球の歩き方 メキシコ '11〜12』(ダイヤモンド社、2010年)

Best wishes to you !!


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